六章 林間学校(二日目)

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~葵~ 私は、今特別参加者の松本と言う人と一緒に肝試しをしている この人を見ているとあの時を思い出す 私の中で一番思い出したくない記憶 「はぁ、何でこうなったのよ」 私は、小さな声でつぶやく 「何がですか?」 「なんでも、ないです」 私は、怒ったような声で返す 『何勝手にあたってるんだろ 何も悪い事してないに むしろ、ずっと気を使ってくれてるのに』 なのに、素直に謝れない自分が嫌になる 全て、あの日がトラウマにあるからだ 『翔のおかげで解決したと思ったのに』 「………ない」 「はぁ」 松本さんが何かを叫んでいるが、考え事をしていて周りの声も聞こえず前を見ずに歩いていた 「危ない」 「あ、」 私は、崖の下に落ちた ~葵end~
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