プロローグ 2

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「フン…死ぬなよ… ああ、勘違いするなよ? お前に死なれると機関への報告が面倒なだけだ…!!」 “すまん” そう一言言って汰彗は自慢の足で駆けていった 「生きててくれよ…」 二棟の階段を昇り教室へと飛び込もうとした刹那― 銃弾が汰彗の左足を貫いた 「生き残り発見…直ちに排除する」 抑揚のない声の主は紛れもない クラスメイトの下野だった 「まさかお前…組織を裏切ったのか…?」 状況を理解出来ない 当然だ、 下野とは組織の同期として長年親しくしてきたはずだ 「裏切った? 僕はもともとこちら側だよ」 下野はそう言って銃口を汰彗から外さない 「純夏は……どこだ?」 三組生の数多の死体の中に彼女は見つけられなかった 「その問いに答える必要はない」 瞬間―――、 汰彗は下野の懐に飛び込む 左足の痛みはもはや感じていなかった
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