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「かなた…と、はるか…?」
ウ~ンと唸っていると、頼んでいた3杯目のあたしのオレンジハイがやってきた。
名前のことなんか忘れて待ってましたと言わんばかりに、軽く半分ほど飲み干す。
「瀧花先輩、豪快ッスね……」
後輩2人は店員に飲み物を頼み、そしてあたしの飲みっぷりに呆れる。
しかし、誰が相席してもいいって言ったよ?
蘭は久しぶりの再会で隣に座っているはるかクンと楽しそうに話してるし…
あたしも話さなければいけないのかい?
隣を見てみれば、ニコニコと微笑んでいる…かなたクン。
「高校卒業してからッスから、約7年ぶりくらいッスかね?」
「そんなになるのか…よくわかったね、あたしだって」
「そりゃ、俺が先輩を間違えるわけないッスから」
「うん?どういう意味?」
聞き返した時に2人の飲み物がテーブルの上に置かれて乾杯することになった。
結局、意味は聞けずじまい。
「およ?かなたクン?それはコーラではないかい?」
「あぁ、俺飲めないんッスよ」
「それは…あたし達だけ飲んでいいのかい?」
「いいんスよ、このみんなで楽しく飲んでる雰囲気が好きなんですもん」
まぁ、世の中飲めない人もいるから、男が飲めないのがおかしいなんて言わないけど。
いくらあたしでも飲めない人の前でガツガツ飲むのは気が引けるぞ。
たぶん、飲むけどさ?
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