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鍋底をじっと見つめる少年、ウィドは噛み付きそうな彼女に優しく答える
「僕は嫌いじゃないけど?」
「…正直、あんたに言われるのは照れるの!」
きっと真っ赤になっているであろう彼女の顔を想像しながら笑みを作り
しかし、顔を上げずにウィドは答える
「どうして?僕は君が『ウィドール・シュバルツ』と言っても照れたりはしないけど?」
「魔女の間だと名前をむやみに言わないのがマナーなの…」
「錬金術師がそこに介入しようものなら、別に名前なんて必要ないけどね」
ウィドはさっきから鍋の底を持ち上げるようにドロドロの液体をかき混ぜ続けている
その態度が気に食わないライド
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