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木の葉と共に魔女参る
秋色の風が
焦げ茶に色づいた木々の葉をさらい
さらに勢いを増して吹き荒れる
その風に放り出された葉は
くっきりとした雲の映える大空へと舞い上がり
さらに遠くへ――
風の勢いは強く
つむじ風の中
ぐるぐると急降下しては上へ
まるで精霊が風の舞いをしているかのように
実りある色とりどりの景色をひた走る
やがて雲間から現れた白く輝く太陽の帯を受けて
風は無数の塵と共に散り
枯れ葉はクルクルと回転しながら石畳の地面へ舞い降りた
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