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少年らの父親である彼の声は、胸の奥底にずっしりと響いてくるような声であった。
「鍛錬を欠かさずしているようだな・・・
お前たちは、唯一無二の双子であり、ライバルだ。特と精進せよ」
その父親からの激励とも取れる言葉を聞いた少年らは、少しうれしそうな顔をし、どこまでも響くような声で返事をした。
彼らは、日本古来より伝わる古流剣術の伝承家系であり、本来一子相伝とされてきたが、この世代で、類まれなる才を受け継ぎし子が双子として、同時期に誕生したため彼らの父親は、継承の儀を執り行う18になるその日まで二人とも同様の修練を執り行うことを決めた。
その武術の流派は、戦国時代の発祥とされ、いかに敵を素早く殲滅し、戦を有利に運ぶかを追求しつくした剣術で所謂殺人剣であり、決して後に世間へと広まることを許されなかったものであったがゆえに、今となっては、全貌を知るものは少ない・・・
このとき少年らは16であり、ただ尊敬する父親に認められたいがために鍛錬しているのであった。
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