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そんな大和と、武蔵を見た父親は、ふと目を閉じ少し何かを考えるそぶりを見せた。
それを見た少年らは、何事かと思い父親に問いかけようとするが、思わず言葉を二人とも飲み込んでしまう。
おそらく、少年ら、二人が口にしようとしていたことはきっと同じだったに違いない・・
その証拠というべきか、父親の顔があまりにも真剣な表情でそれを見て自身の口にしようとし、思わず言葉を飲み込んでしまった少年らは、互いに顔を合せ二人とも、同じような表情で、父親の表情に対し困惑していたからである・・・
しばらく沈黙が続く・・・
このとき外から耳をつむぎたくなるくらいにまで大きくなった、蝉が鳴く声が道場に響いていた。
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