第二話 昔話・もうひとつの始まり     

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 道場の中に蝉のけたたましい鳴き声が鳴り響くこと数分・・・  この間に少年ら二人とその父親の間に言葉が交わされることはなかった。  少年らはその間、いろんな考えをめぐらしていた。  それは、いつもなら、少年らの父親が修連中に話し掛けてきたときの言葉は毎回、「修練に励め」だの、「さぼるんじゃない」とか、むしろ激励には程遠いものだったのが起因していた。  しかし、そんな父親を少年らが尊敬しているのは、やはり父親である彼自身の実力の程を知っているからかもしれない。  そんこともあり少年らは、ただ緊張した面持ちで父親の第一声をひたすらまった。
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