序章・光ノ章

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「ねぇ、おかあさまいつものお話聞かせてよ」  まだ幼い声でその女の子は、自身の母親と思しき女性に話しかける。 そして、その女性は、いま豪華な西洋風のベットで布団に包まれている齢十歳にも満たないであろう、金色で絹糸のような美しい髪を持っている少女に対し優しく微笑みかけ、耳を傾けその少女に対し、まるでおとぎ話を子守歌代わりにするかのようにポツリ、ポツリと話し始める。 そとは、既に暗く黄金色の丸い月が外に浮かんでいた。
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