~召喚~《白翼の少女と黒翼の天使》

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―――――――― 魔界、 そこは無限の地獄、 そこは永遠の楽園、 常に戦いが起き、弱者は強者に容易く殺され、強者は強者同士で殺しあう、 争いの耐えぬこの地では力が全て 『――ぁぁぁあぁあ―っぶふぁっ!!』 そんなこの地のはずれの荒野 骨と土だけの荒れ地に豪快な音とともに落下してきたのは 『痛~~ッ!』 四枚の漆黒の翼を持つ堕天使フィードである ――――フィード視点―――― 『はぁ、まさかこんなに落ちるなんて…』 僕は、溜め息混じりに呟き 打ち付けた腰に気を遣いながらモゾモゾと体勢を整える 辺りは一面何かの骨、 動くたびに骨が砕けて耳障りな音が鳴る 『ははっ、堕天したんだ…』 自虐的に笑ってみたが気は晴れない、むしろ余計に沈んだ気がする …さて、早速封印の輪を外さないと 『ぬぁあ~!……』 『……………ダメだ…』 …流石は大天使専用の特注品、 溜めていた魔力を全て吸い取らせてようやく外れたのは足の固定だけ…… ズンッ、ガシャ…ズンッ、ガシャ… ズンッ、ガシャ… まずい、何か来た! 骨を砕きながら進む巨大な足音に慌てた僕は、 近くにあった大きな頭蓋骨の影に隠れて様子を伺うことにした 「アァ~…ア~……」 表れたのは巨人、 4メートルほどの巨体を揺らしながらのろのろとこっちに向かってくる ガラガラガラ! 『………ぅえっ!?』 じっと息を潜めていた僕だったが、 地響きの所為で足元の骨が崩れ、僕が隠れていた骨が転がっていってしまった 『…………』 「…………」 しばし見つめあいながら沈黙… 「オ"ア"ァア"ァァ!!」 そして直ぐに巨人に追い掛けられる僕 『くそっ!封印が無ければ…』 愚痴を言って封印が外れる訳でもない上に、翼まで固定されたため空も飛べない しかも、相手は巨人 足の長さが異常に違うため、 向こうが歩いていてもどんどん差が縮まっていく ……死んだ 僕が諦め、死を覚悟した瞬間 目の前に突然魔方陣が現れ、 『え?…うわぁぁあ!?』 僕はそれに吸い込まれるようにどこかへと飛ばされた
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