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「…仕方がない人ですね、私が貴男を止めなければいけないじゃないですか」
レインの解放は空気中の水分を魔力を使わずに操ると言う地味なもの、
そして多分、大天使の中では最も面倒な能力
『行きますよ?』
レインが動きだすと同時に部屋中に氷の矢がいくつも浮かぶ
決まった形が無く、無限に増える武器
これほど厄介なものはない
でもね、
『忘れたの?誰が大天使最強か』
同時にレインの左腕が宙に舞う
『ぐぁっ!やってくれますね、』
レインは左腕のあった場所を抑えながらこちらを睨んでくるが、解放した僕がその程度に怯む筈もなく、
冷静なままレインの右足を切り取り、
残った手足の骨を砕いてからミューを助けだして小屋を去った
『フフッ、これで貴方は処刑され、私の天下だ!』
僕はこの時気付かなかった、
転がっていたレインが水に変わり
部屋の奥から無傷のレインが現われた事に…
『ククククッハッハッハッハッ!フィード・クロノス!厄介な風は消えた!これで私の天下だ!』
――――――――――
「フィード、ありがと」
目を覚ましたミューが笑顔でお礼を言ってくる、
凍り付いた時、ミューは気を失っていたからさっきの戦いを知らない
「いや、ゴメンね?折角のデートなのに」
「ううん………ありがと」
正直、お礼なんて止めてほしい、
全ては僕のせいなんだし
僕はもう犯罪者なんだから…
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