■いち■

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【現代、朝】 チル 「いただきまーす。」 ラン 「はい、どうぞ。」 チル 「ん、ランもすっかり料理上手くなったのう…お姉さんは嬉しい!」 ラン 「ただのサンドイッチですけどね。お姉さんって年でもないですけどね。」 チル 「黙れクソガキ。昔はその"ただのサンドイッチ"すら作れなかったくせに。」 ラン 「いつの話ですか!」 チル 「のう、デザートは?」 ラン 「話を聞いて下さい!ありますけど!うっかり自信作ですけど!」 チル 「なら早く出せ。」 ラン 「う、はいはい…。」 ラン(M) 「当時5歳だった俺は、チルさんと過ごしている内ににあっという間に17歳となっていた。」 ラン 「そういえばチルさん、今日のお仕事は?」 チル 「今日は"飲んだらあっという間に腹痛が治る薬"を作るだけじゃ。」 ラン 「では、お昼ご飯は調剤室に持って行きますね。」 チル 「うむ、よろしく頼む。それにしてもこのプリンやたら美味しいのう、さすが自信作!」 ラン 「まだ残ってますよ、食べますか?」 チル 「食べる!」 ラン 「はいはい。」 ラン(M) 「チルさんと共に過ごしてきた12年間で、俺はすっかり専業主夫と化していた…。」
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