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「…なあ、サスケ。」
「何だよ。」
「里に帰ったら、一緒に
ラーメン食いに行こうってばよ。」
「何呑気なこと言ってんだよ。」
サスケは溜め息をついた。
「帰ったらって言ってんだろ?」
ナルトが少しむきになって言うと、
サスケはフッ…と笑った。
「…わかったよ。…行けたらな。」
やがて空は白み、夜が明けた。
「それじゃあ、三日後、
あの丘で会おう。」
西の方にある、
小高い丘を指差しながら
ナルトは言った。
「ああ。」
「…サスケ、…絶対、会おうな。
死ぬんじゃねえぞ!」
「…お前に言われたくねえよ。」
サスケが笑った。
「行くぞ…。」
ナルトは、不意に、
サスケの頭の怪我を思い出した。
「ナルト、お前も死ぬなよ。」
サスケの声が言った。
大丈夫、また会える。
何故だかわからないけれど、
ナルトは自分に
そう言いきかせた。
「行くってばよ。」
二人は朝焼けを背に別れた。
燃えるような太陽だった。
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