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三十になって昔の夢を思い出すようになった
もう忘れかけていたのに
僕が初めて見た夢である
3歳の頃に見た夢
その夢は
大人になった僕が居て
薄暗い場所
僕の片足には大きな鉄球がついた鎖がついていた
何なんだろ?
そんな風に思ってるのも束の間
鬼2人が僕を連れて行く
連れて行った先には
更に薄暗い部屋
赤い絨毯が真っ直ぐ引かれ
その先には大きな大男がバカデカい椅子にふんぞり返っていた
両脇に松明が勢いよく燃えている
炎の光で座っている男の顔が映しだされる
真っ赤な顔をして強面な形相をしている
口から声がほどばしる
重低音な地なりのような音
言っている事がハッキリと聴こえない
ただ僕は赤い絨毯に崩れ土下座をしていた
そして僕は目覚めた
起きた時は何がなんだかわからなかった
世間を少しわかるようになってからか
あの夢で出てきた大男が地獄の神、閻魔大王だと知った
幼いながら閻魔大王は実在する者だと思い込んでいた
そんな何十年も昔の事を今更思い出している
あの時裁かれた僕は三十才ぐらいの大人だった
その年齢になったから思い出したのかもしれない
ネットで取りあえず閻魔大王を調べてみた
地獄の神だの舌を抜くだの
怖いイメージ
死後の世界で人を裁く裁判官
そんな感じだった
鎌倉に閻魔大王を祀ってる寺があるらしい
何か答えが出るかもしれない
行ってみる事にした
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