シンデレラの朝

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「お兄様、もう起きて出仕する時間ですってば」 腕の中で自分を揺する愛らしい少女の声も、小鳥がさえずっているようにしか聞こえず、あまり効果はない。 むしろその小さな温もりは湯たんぽのようで、抱いて寝るのにちょうど良い暖かさである。 腕の中の小鳥を抱きなおすと、再び睡魔の波へと身を(ゆだ)ねた。 「もう…お兄様ったら…」 腕の中でさえずる小鳥の声も、どことなく嬉しそうなのは、気のせいか。 .
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