惑星ティーチューの準知的生物レンレイについての観察報告

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 そのような場合には、弱いレンレイが強力なレンレイのアイを疑うこと自体が罪とされ、弱いレンレイに対して思うがままに攻撃を加えることが許される。  それによって強力なレンレイは、弱いレンレイをますます容易に支配することができるようになる。  このような掟は知的種族の惑星では、犯罪組織にだけ存在するものである。  レンレイも、極めて原始的な形ながら法による組織運営を始めようとしている段階にある。  ただしレンレイの掟には「法は家庭に入らず」という原則がある。  これはレンレイの家族集団が、上記の支配原理によって完全に個体同士の力関係によって運営されているため、公正な法ルールの導入を受容れる余地がないからである。
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