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俺は今、非常に恥ずかしい場面に直面していた。
なんだって野郎に押したおされてなきゃならねぇんだ…?
本当なら、ここでぶん殴ってやる所なんだが…
「……ぉい…」
「……何?」
「離ッ…せ、よ…」
「じゃあ…抱いて?」
…
……
………
だぁから、なんでそうなるんだぁあああ!!!!
-…-…-*-…-…-
俺とニートが出会ったのはつい早急なんだ。
全然顔も知らねぇし、恐らく名前も知らない。
でも、俺がたまたま其奴の近くで喧嘩をふっかけた奴が、運悪くやべぇ奴で…
たまたま、そこを歩いてたニートらしい奴に…
………助けてもらった。
「……サンキュ。」
「………」
なんでしゃべらねぇのかな、とか、何でこんな弱そうな奴に助けられなきゃならねぇんだ、とか、頭ん中グルグル廻ってたけど…
その考えは、次の奴の行動で、全て後悔と言う名の溝に落っことされたんだ。
-…-…*-…-…-
「ね、お願い。」
「…死、ねッ!!何で俺が野郎なんかを…相手にしなきゃいけねぇんだッ…つの!!」
何故か俺は裏路地と言う立派な公共道路で
顔の見えねぇ奴に……
押したおされていた。
「じゃあ、抱かれるのと、抱くの。どっちがいい…?」
「………抱く方。……って!!何言わすんだよっ!!馬鹿野郎!!」
「…可愛い。」
本当に馬鹿なんじゃないか?
と、人に対して思ったのはコイツが初めてだったかもしれない。
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