†prologue†

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現在 5月20日 葬式が終わり、ぞろぞろと人が帰っていく。それを俺は見ることしかできない。 時々あいさつをして来る人がいたが、声がでない。ただ一礼するだけだ。 「リュウ君ですよね?」 俺が1人壁に寄っ掛かり、涙を手で拭いていると1人の女性が話かけてきた。 聞いたことある声……電話で聞いた人だな 「失礼しました。私、社長の秘書兼副社長を務めさせていただきました。シャルと申します」 シャルという人は俺に一礼をした。 黒い喪服に、クリーム色の長い髪がよく目立つ。背も高いし、綺麗な人だ。 「それで…………俺に何の用ですか?」
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