呪う月桂樹

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「男は単純です。その女性のことただの友達としか思ってないはずです」 そもそもまだ子供の私に構ってくれるのかしら、と呟いた時。 「もしかして、まだ学生さんですか?」 恐る恐る聞く彼に、肯定の意味も込めて年齢を教えた。 「み、未成年!?」 叫ばないように口元を押さえるが、それでもなお声は大きくなってしまった。 「下手に居酒屋とかに連れ行かなくて良かった……。僕、犯罪者になるところでしたよ」 年齢相応に見えなかったのかと思えば、雰囲気と喋り方で大人に思えたらしい。 ここで、お互いの名前も知らなかったことに気付き、彼は名刺をくれた。
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