呪う月桂樹

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初めての体験に少し興奮していると、彼が言った。 「やはり就職しないと名刺を貰う機会などありませんよね」 そこから話は大きく外れ、お互いの話に花が咲いた。 今日がクリスマスイヴで、両者とも悩みを抱えているなどということを忘れ、何時間も語り合った。 友達の誰とより話は弾み、尽き途切れることはなかった。 漸く人が少ないのに気付いた時には、既に午後十時を回っていた。 「そろそろ帰りましょうか」 互いに電話番号とメールアドレスを交換すると、駅まで連れ立って帰った。
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