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第31期生入学式…。
「鬼塚泰弘。」
「はいっ」
俺の名前が呼ばれた。
今日から立派な中学生だ。
小学校の卒業式で一度袖を通したきりの制服はまだ体には馴染んでいない。
全員の名前が呼ばれて、校長の挨拶や校歌斉唱が行われていった。
式が終わって教室に戻る。
学校の造りなんてまだ分からないから先生について行かないと間違い無く迷子だ。
教室ではクラスメートの自己紹介が始まった。
「いよいよ俺の番だ…。」
「えーっと、鬼塚泰弘です。よろしくお願いします。」
こんなもんだろ。無難に終わらすのが1番だ。無事に終えた俺は席に帰る。
それから適当に聞き流していった。
「ん、あの子けっこう良いんじゃないか?まあ聞いてみるか…。」
俺は少しだけ神経を話し手に向けた。
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