ウサギな彼

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唯一彼と結婚してよかったのは瑠菜と陽斗を授かった事。 陽斗は身体が弱い所があってよく熱を出す為、今日みたいに保育園を休ませ実家で見てもらう事がよくあるが、それ以外は二人とも順調に育っている。 仕事を終えて二人の寝顔を見ながらのビールが今一番の楽しみ…なんだけど… 「幸せになりたい…誰か助けて…」 見えない不安が毎晩のように訪れる。 窓から見える満月に向かって独り言。 「よんだ?」 突然窓の外から聞こえた声。 恐る恐る目を向けると、それはゆっくりベランダに降り立った。 「…えー?」 飲み過ぎたのかな…ウサギの耳をつけたイケメンが見える。 「願いを叶えにきたぞ。俺の名前はナギ」 「…お休みなさい」 「おい、寝るなよ」 ドサクサに紛れ部屋へと侵入してきたウサミミ男。
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