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【夜光虫】
抱きしめられていた
長い間
華奢な首を
見つめていた
絡みながら
錆びる身体
壊れながら
蕩けていた
海を泳ぐように
深くなれば
音も途切れ
光は絶え
残るはただ
傷と痛み
そして君の
抜け殻だけ
淡いまま 白いまま
闇の中に閉じ込めていた
僕は求め 君を求め
その実は只の夜光虫
懺悔という
音があるなら
君のそばで
奏でたいの
音の渦に
飲まれながら
くるくるして
探していたの
こんな歌は苦し紛れさ
それでもいい僕は歌う
救われずに
満たされずに
ただ潰れるよりマシだから
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