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だが、現実は非情である。 登校初日の早朝、学園長兼校長のところに妹と二人で挨拶をしにいった。   「――きたか」   学園長室(校長室)に入ると、そこには口元だけを開けた仮面をつけ、安っぽい軍服をきた人がいた。   「見せてもらったよ、君のオタクっぷりを」   「それよりその格好、シャ――」   「お兄ちゃん、その続きを言ったらダメ!いろいろマズいよ!」   妹の紀理が制止してきた。   「あ、うん。……ところで、オタクっぷりなんてみせた覚えないんですが……?」   「ん?……これだよ」   学園長が持っているのは一冊のノート。 あれは。 まさか。   「君のマル秘ノートさ。中はエロい短編小説が数作書かれている」   ぎゃあああああああ!
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