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それから僕と結菜は友達というものになった。
友達とは言っても、会えば感性に関することの論議。僕らが出会って2ヶ月が経っていた。
「河津君……いつが誕生日なの?」
「いつも君は突拍子のない質問をしてくるな」
うんざりという感じで僕が呟くと、結菜はニッコリ笑って
「飽きないでしょ?
だってね、私達出会って2ヶ月も経つのにお互いのことよく知らないんだもん。河津君のことなんて、私名前しか知らないのよ?」
言われてみればその通りだった。自分のことをよく話す結菜に対し僕はその話をただ黙って聞くだけだったのだ。僕は今だに微笑む結菜に
「12月5日だ……」
そう言った。
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