入学式

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春風に桜の花びらが、ヒラヒラと舞っている。 その中を僕、三条翼は「入学式」と、達筆な字で書いてある看板が置かれた門をくぐる。 少し強い風に、新品のスカートがさらわれないように、気をつけて。   そうしてるのは、別に下着を見られるからじゃない。 スパッツを穿いてるから、その点心配入らない。     ただ……     「よーう、翼っ!チョーシどうよ?」   声が耳に入ると同時に、後ろから体重がのしかかる。 茶髪に薄く茶色く焼けた肌。さらに、入学式にも関わらず制服を着崩している、見るからにチャラいお調子者が、抱き着いてきやがった。
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