二秒

2/3
前へ
/28ページ
次へ
とてつもない衝撃が体を襲った。 「うくっ……」 まだ生きてるみたい。 状況を理解できないまま、ゆっくりと目を開ける。 「あっ!さおり、ごめん遅れちゃってっ!!待った?」 目の前には、私を跳ね飛ばしと思われる車と、そこから降りてくる彼―三郎の姿があった。 三郎の無事を自分の目で確認して、私は胸を撫でおろす。 「ううん、全然。私も今来たところよ」 寝そべったまま私は最高の笑顔を彼に向ける。 優しい彼は、寝そべったままだということに気づいてくれたらしく 「さゆり~、そんなところで寝てたら、風邪ひくぞっ」 そう言って、私の腕を掴んで、起してくれた。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加