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とてつもない衝撃が体を襲った。
「うくっ……」
まだ生きてるみたい。
状況を理解できないまま、ゆっくりと目を開ける。
「あっ!さおり、ごめん遅れちゃってっ!!待った?」
目の前には、私を跳ね飛ばしと思われる車と、そこから降りてくる彼―三郎の姿があった。
三郎の無事を自分の目で確認して、私は胸を撫でおろす。
「ううん、全然。私も今来たところよ」
寝そべったまま私は最高の笑顔を彼に向ける。
優しい彼は、寝そべったままだということに気づいてくれたらしく
「さゆり~、そんなところで寝てたら、風邪ひくぞっ」
そう言って、私の腕を掴んで、起してくれた。
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