出逢いは突然

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目を覚ませば見た事の無い部屋 痛む体を無理に起こせば、見知らぬ男が座ったままこくりこくりと首を傾けていた 「………たすけてくれて…ありがとう…」 掠れた声で 聞こえていないと思ったけど 初めて人に感謝の意を述べた 体を見れば新しい服と、服の隙間から見えた包帯 手当してくれたんだと、容易に想像が出来た もう、この男には頼れないと 俺は男を起こさぬ様、部屋を後にした 俺を初めて助けてくれた奴 有難うと心から思った でも、俺には平和なんてない 来ないんだ、一生
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