召集令状
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一九四二年四月六日の午後、 宇和島の町の空はどこまでも青く、柔らかい風は、ほろ酔い顔をやさしくなでる。 街を行き交う一人一人に声をかけたくなるような陽気だった。 (今年から炊事の心配もしなくていいのだ。普通の町の先生になった。新しい職場は大変かもしれないが、まあ、当たって砕けろということもある) と心中でうなづき、須賀通りを歩いた。 しもた屋風の家の玄関をガラッと開け、
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