兵役免除と即日帰郷

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[入れー] 中には、班長と班付きの伍長がいた。 [第六班玉上二等兵参りました] [ウム、何事か] と言った調子で、傷について訴えた。 班長は傷を見るや、大変だと言うような顔になった。 [こりゃおおごとじゃ、明日医務室へ行け、 演習は休み、事務室へよって伝票をもらっていけ。 もしかしたらアキレス腱が駄目になるぞ。前に同じような兵隊が、 とうとうなおらず、兵役免除になった奴がいたぞ] 私は(おや)と思った。 (こんな傷が兵役免除につながる事があるのか) と、情けない話ではあるが、明るい光を見た思いだった、
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