第0章「中村」

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♪ピンポーン 「いらっしゃいませー。」 そんなワケで、俺は今日も深夜のコンビニバイトをしている。 チャイムの音に反応して、気持ちの入ってない『いらっしゃいませ』のセリフを言う俺。 (これは本当の俺じゃない、俺じゃないんだ。) こうでも思わないとやってられん……。 入って来た客は、俺と同じく20代半ばに見える男だ。どうやら、マンガの立ち読みが目的みたいだな…。 くそっ、わざわざ深夜時間にコンビニに来てマンガ雑誌立ち読みしてんじゃねーよ、ヒマ人が。
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