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みかけたり、みかけなかったり…。
まるで、『ユウレイ』みたい。
本当に学校に来てる…?
つい心配してしまう。
声をかければ、振り返る『彼』。
その顔は、『無邪気』な笑顔。
でも、いつか消えてしまいそうな儚さすら見える。
―――――
「狐邑、少しいいか?…………」
「……………。面倒だけど、藤森先輩のためだし、いいですよ?」
廊下で凌さんと狐邑君が何か話しをしていた。
肝心なところは聞こえなかった。
私が聞いてはいけないことかもしれない。
私は、すぐ教室に戻った。
何だったのかな…。
気になったけど、あまり気にしないようにしていた。
―――――
放課後。
帰る準備をしていた私に、一通のメールが届いた。
『先輩、少し教室で待っててください』
狐邑君からメールが届いた。
あれ…?私、狐邑君にアドレス教えたことあったかな?
そんな疑問は淡く消えてしまう。
いつもなら、凌さんが迎えに来る時間。
でも、今日は来ない。
どうかしたのかな…?
メールを打とうとした時…
「先輩、お待たせしました。大蛇先輩、用事があるみたいで…今日は僕が家まで送ります」
後ろから声をかけられ、振り返れば『彼』がいた。
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