生活

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トイレの外でやつらが待ち伏せていた。 俺は放課後体育館裏に行くことになった。 古臭いが最高のステージだ。 俺のテンションは上がる。 俺が自分たちの能力の限界を優に上回る存在であることを示すとき…俺のシナリオは鼓動をあげ動き出す。 そして自分への自分による自分の感動を与える。 昼休みが終わりあと2限… 徐々に高まるテンション… 授業中思わず一人で笑みがこぼれる。 となりの女がちょっと机を離した。 超能力で少しずつ近づけた。 もぉとにかく授業そっちのけで考えだった、大事なのは登場シーン。 考えているときの俺は非常に生き生きしていたに違いない。 考えに考え、プランA、プランB、プランCに絞りこんだ。 プランAは最初から能力発揮しまくって登場。 プランBはとりあえず攻撃をぜんぶかわし、最後の最後に披露。 プランCはレベルアップした体力でビビらす。 この3つをあみだくじで決める。 机に書いている途中、また隣の女が机を離そうとしたから念力で固定。 女は動かない机にビビったが無視してあみだくじをする。 でた…プランA… 決まった後になってプランBがよく映画とかにありがちなカッコイい展開だと思ったが、まぁいい。 気づけばもぉHRが終わり、放課後だった。 ワクワクしながら俺は体育館の屋根に飛んだ。 「いるいる…」 間抜けそうな頭が見えた。 のん気に4人タバコふかしている。 この仲良しどもが! 俺は彼らの頭上10Mくらいで浮いていた。 そして彼らがもっていたタバコの箱からタバコを全部抜いた。 ポケットからライターを抜き取り、順に火をつけていく。 彼らはあ然とする。 ちょうど顔の高さでタバコに火をつけて浮かしているから、あいつらから見れば透明人間がタバコ吸っているようにみえる。 何が何だかわからずおびえるあいつら… ちょっと可愛かった… が、俺のプランBはまだ終わらない。 俺はとりあえずすごい速さで着地、突然ふってきた俺には動揺しないのはなぜだ… 「おせぇんだょ」 と言っていた。 「俺たちは5分前から待ってたんだぞ」 意外と律儀なやつだった。 ちなみに俺は15分遅刻。 20分もこいつらは待っていてくれていた。 しかし関係ない。 俺はタバコの火を指先に集めた。 再び動揺をみせる彼らをよそに、「まさにガスだね」と、古いCMの真似をして場をなごませる。
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