誕プレ

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その日は俺の誕生日だった。 学校では彼女からプレゼントを渡されて、家では母さんがつくったケーキをみんなでかこみ、祝ってもらう。 ストリートミュージシャンの兄が心を込めて歌うハッピーバースデーの後に、18本のろうそくの火を消して、「これで俺は18になった」と、儀式を終えた気分に浸っていた。 なんか小さいときからろうそくの火を消した瞬間に年齢が上がると思っていた。 すこしテレビをみた後、勉強をちょっとして、ベッドに入る。 そして本を読んでいつの間にか寝る。 これが俺のスタイルだ。 ただ、この日は違った。 夜中の2時くらいだったか… 腕に何かチクッとしたから目が覚めた。 カーテンの隙間から差し込むかすかな月の光で、薄暗い中、白い柱がある… いや…よくみると青白い影が5人くらい立っている。 俺は幽霊は信じないタイプだったから「寝ぼけてんだろ」とやりすごそうとしたが、俺の腕のチクッとした痛みはごまかせない。 まず腕をみた。 そいつらが俺の腕に注射している。 俺は小さい頃、病院で看護婦さんに「お注射痛いから見ないようにね…」 と言われたとき、あえて注射針が皮膚の下にもぐるのを見ていて、「ボクは強いね」と言われたとき以来、注射は針が抜けるまで見るのが強さと思っていた。 だから俺は注射針が抜けるまで、とりあえず何もリアクションをとらず見守った。 しかしやつら、なかなか注射針を抜かない… っつうか折れた… 俺は体の底から何かが燃え上がるくらい熱く感じた。 「っつぅか…誰だおまえら!何した?」 そいつらに訪ねた。 その中の一人は何か喋ったが、なんといっているかわからない。 激しい熱がでて、全身の血管がうきでてきた。 「これは新手のテロ組織が人体実験をしているに違いない…あぁ、せっかく18になって○○とか××が解禁になったのに…俺は死ぬのか」 と思いながら、その後のことは覚えていない。 携帯のアラームが鳴った。 気づけばもぅ朝だった。
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