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「あ~…。お前に食わせる晩飯はねぇっ!!とでも言っておく」
「ぶふっ」
卯月の投げやりな返答に和紀は噴いた。
雫も肩をふるふると震わせ笑いを堪えていた。
「何でだよっ!そいつらだけずりいだろっ」
何でも何も…
「カズは恋人だしシズは友達。赤の他人であるお前とは比べる必要もないだろうが。むしろお前には悪感情…嫌悪しか抱かない」
「な、そんな酷いこと言うなんてっ!謝れよっっ!!」
「断る。むしろまだまだお前に言いたいことはあるのに我慢してるんだ。褒めてもらいたいな。それに酷いことを言われたくないのなら俺達に近づかなければいいだろう。目障りだ」
最後唾棄するように告げると葉山は瞳から涙を溢れさせ、逃げ出した。
それを信者たちも追いかける。
残された卯月たちはくつくつと笑った。
「責められて泣いて逃げるって何才児だ」
「くくっ、本当に馬鹿ばっか」
「…ざまぁ」
ひとしきり笑うとすっきりした顔で三人は風紀室へと向かうのだった。
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