secondo

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「うーちゃん。」 「なんだ?」 「何この地獄絵図。」 「気持ち、悪い・・・。」 卯月と和紀、そして会計の雫は目の前で繰り広げられる光景にただただ吐き気を覚えた。 彼らの前では副会長と書記が転入生を取り合っているのだ。 そしてその転入生、葉山夕夏は本来の容姿を隠してもじゃもじゃ頭のオタクルック。 いかにもな変装で本当に隠す気があるのかと問いただしたくなる。 むしろ宴会のネタです、と言われた方が納得できる。 「ねぇ夕夏、僕のものになりなよ。」 「えー?俺にしとこうよ。俺、ちょーセックス上手いぜ?」 「だーっ!!お前ら一体なんなんだよっ、俺は俺のもんだっ!!」 いや、お前こそなんなんだよ。 卯月と和紀と雫の心がシンクロした瞬間だった。 「なぁ、あれ何?何で生徒会室にいるの?もじゃもじゃはギャグなの?」 和紀が自分より高い位置にある卯月の瞳を見つめながら問う。 だがいかんせん卯月も訳がわからない。 なので手っ取り早く尋ねてみることにした。 _
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