~勝負~

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騒がしい足音と共に、勢いよく扉が開く。 教室内の生徒は驚き一度は扉に目をやるが、少年の姿を見るとすぐに元していたことに戻る。 「天草ぁ!」 名前を呼ばれ、天草十三は立ち上がる。 彼の横で一人の女生徒がため息をついた。 「旦那、遅かったですねー?  逃げたのかと思いましたよ」 「いっひっひ。  逃げるかよー。職員室、行ってた」 にやりと、少年…右代宮戦人が笑う。 「ほう?そりゃまた…  泣きでもいれたんですか?」 「馬鹿言うな。  泣くのはオマエだぜ、天草」 「ひゃっは!相変わらずクールなことで。  いや、今回は熱くなりすぎてやいませんか?」 「ごちゃごちゃ言ってないで始めようぜ!」 戦人がそう言うと、天草はポケットに手を入れる。 そして、戦人の合図と共に二人は同時に拳を上にあげた。
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