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腰が石川の肩に当たる程まで高く担がれて、あまりの不安定さに思わずすぐ近くにあった頭に掴まる。
「行くぞ」
「や…、やっ!!いやだ!降ろしてよ!離せ!!優、優……っ!!」
歩き出した石川に抵抗して暴れるけど、石川はびくともしなくって。
ベッドに横になって眠っている優哉が遠くなる。
「離せ!離せ、離せ……ッ!!」
バタン。
無情にも閉まるドア。
優哉が見えなくなった事が悲しいのと同時に怒りが込み上げて来て、その怒りの元凶である石川の髪を思いきり引っ張った。
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