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瞳
「凛、この視線嫌い」
凛
「アハハ…」
言うまでもない。
…――昨日までとの容姿と全く違うのだから、注目を集めるのも無理ないが…
仁王
「注目の的じゃの」
瞳
「…雅治…R陣の気持ちが今ならよく分かるわよ…」
少しやつれた瞳。
丸井
「桜井、容姿と名前のことは先生に言ったのかよぃ?」
凛
「元からね♪」
意気揚々としている凛。
4人が話していると、先生が入ってきた。
先生
「おー。青川…じゃないや。
みんな、本人の意志で隠していたが、彼女は春宮瞳。
あれが本来の姿だ。
悪く思わないでくれ」
瞳
「皆さん、すみません」
先生の言葉に続き、瞳が立ち上がり、頭を下げて謝った。
「綺麗だから許すっとか言ってみたりーっ!!」
「まぁ…人には何かしら事情はあるから、別にいいんじゃね」
クラスメイトのみんなは、気にしていないようで、許してくれた。
瞳も少し安心したようで、息をつきながら座った。
仁王
「良かったの」
瞳
「うん。
心の広い人たちで良かった」
隣の席の仁王と小声ながらも、話していた瞳だった。
HRが終わり、凛が後ろを向きながら瞳に話しかけてきた。
凛
「数学だよー」
瞳
「凛は数学苦手だもんね。
教えてあげるから、駄々こねないでちょうだい;;」
唸る凛をあやす瞳。
丸井が凛に「子供かよぃ」とツッコミながら笑っている。
仁王
「子供、と言うよりは…瞳が姉で、桜井が妹じゃの」
丸井
「そりゃそーだな」
凛
「Σ否定してよ!
そこ肯定しちゃうの?!」
瞳
「何かのコントなの?」
3人が話しているのを見て、瞳が見ていた感想を呟いた。
そんなことをしている内に、数学の授業が始まった。
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