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え?え?と意味がわからないと言うように僕がもがく。 目を見開いてみるとそこはもう牢獄のそとだった。 出れたの?へ? 足場を見ると其処には雪が足に触る。 雪ってこんなにサラサラしてたんだね。 降ってくる雪だけではわからなかった。 雪がサラサラ。 これは僕が一番最初に覚えたこと。 そして今目の前にいる紫髪の人。 僕はその人をみて、感謝の気持ちでいっぱいになった。 顔を見つめると男は屈託ない笑みを浮かべる。 「そんな嬉しそうな顔して!よかったな。あっ俺は逡鰊。 よろしくな」 手を差し出されたのだが、僕はどう手を握り返していいのかわからなかった。 「プッ」 男は吹き出したように笑い出した。 僕は意味がわからず首を傾げる
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