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僕は喋らなかった…否、喋れなかった。
初めての事に戸惑いを隠せない……
だって此処に…来る者なんて居なかった。
僕は怯えを隠せない。
そんな僕に逡鰊(シュンレン)さんは一つため息をついた。
「そんなに怯え無くてもいいだろ?
別に俺はお前を取って喰ったりしねぇよ」
その言葉はぶっきらぼうだけどとても優しかった。
僕は言葉のしゃべり方を知らないからどうしようかと悩んだ。
伝えかたがわからない。
あたふたと慌てていると急に呪符から凄い磁場が流れた。
びくっとする僕。
「ちっ流石は龍光だ兎に御執心なようで」
みると男の手の先が焼けている。
僕は男に近づいた。
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