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「大丈夫よ、きっと良くなるからね」
母はすぐに私を入院させた。私は正直言って入院したくなかった。
死を宣告されてから入院するということは、無駄な努力。と私は考えていたし何より
「何かほしいものはない?もって来るから」
極めつけがこれだ。急に家族が親切になったのだ。確かに自分の子供が死ぬと分かれば親は最善を尽くすだろう、でも私はそういうのが嫌いなのだ。
「何もいらないよ」
「本当に?じゃあ何か欲しくなったら言ってね」
私は頷いた。たぶん頼むことはないだろうが・・・・・・
母は辺りが暗くなるまで一緒に病室に居てくれた。帰り際に、明日も来るから。と言って帰りっていった。
「はぁ、退屈だな」
入院生活一日目の感想はそんな感じだった。
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