路上のギリジン

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「ギリギリギリギリジンジン。ギリギリギリジンジンジン。」 商店街のアーケードに響く声。 僕が演奏している間、誰も立ち止まって聞く人はいなかった。 しかし、僕の前方にずっと座っている人がいる。ずっと聞いているみたいだが、金を恵む気はないみたいだ。ちょっと催促に行ってみるが、目を背けるだけだ。 世間の冷たさを改めてしった。 そして、ギリジンは竹馬に乗って夜の街へ消えていった。
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