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本日最後の授業が終わり、俺は鞄を持って全力で走り出した。
一緒に帰ろうぜ、なんて友人が話しかけてくるが、んなこた無視である。
教室のドアを蹴り倒し、教室近くのトイレに駆け込む。
大は、大は開いているか!?
三つある大便器。
しかし残念なことに、
「あ、開いてない!?」
二つが使用中で一つが故障中。
ふざけんなちくしょう!!
トイレを出て下の階のトイレへ。
ドアを蹴り破り中に入る。
二つ使用中だったが一つ開いていた。
俺は駆け込んだ。
額ににじみ出る脂汗を拭うことなく駆け込んだ。
しかし、
「か、紙がないじゃないか!!」
なんだ、なんか俺に恨みでもあんのか学校のトイレは!!
トイレから駆け出しげた箱に向かう。
一階のトイレは使えない。
あそこは職員用のトイレで、入ろうとすればトイレ前の事務室のオバサンに注意される。
ならばもう学校外のトイレしかない。
目指すは近くのコンビニだ。
あそこのトイレはウォシュレットなのでお尻に優しい。
靴を履き替え走り出す。
いや、走り出そうとした、その時である。
「――――うぐ」
腹に激痛が走った。
限界が近付いていることを知らせる痛みだ。
やばい、早く、早くトイレに!!
右手に鞄を、左手で腹を押さえ、俺は走り出した――――
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