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コンビニに辿り着く。
店員さんにトイレを借りることを告げ、俺は駆け込み――――
「開いてない!?」
限界が近いっていうのに、なんてこった!!
ここで入らなかったら後は公園の公衆便所と家のトイレしかない。
公園の公衆便所は駄目だ。
あそこの大便は非常に汚い。
和式なうえに泥だらけ。
更にはボロボロになった週刊誌が散らばっている。
ここを逃したら家のトイレしか残されていない。
コンコン、と控えめにノックする。
「入ってま~す」
若い男の声。
入ってるなんてことは分かってる。
頼むから早く出てくれ!!
とりあえず二分間我慢してから再びノック。
「入ってま~す」
なんて、まったく同じトーンの声が返ってきた。
それだけならまだしも、何故か紙を捲る音が聞こえる。
まさかこいつ、雑誌読んでやがるのか!!
「――――ぎゅぐぁ」
もう……限界です……。
「あ、もしもし?」
で、電話?
このタイミングで電話ですか?
駄目だ、もう我慢出来ない。
やってやる、やってやるよ!!
「さっさと出ろやーーーー!!」
ドアを殴り、蹴り破る。
な、何だよお前!? なんて声を上げる男。
俺は問答無用で男を引きずり出し、蹴り飛ばした。
ズボンを下げ、便器に座る。
瞬間、
「――――」
俺はヘヴンへと旅立った――――
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