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次の日、私は目を覚ますとベッドから飛び起き、カーテンを開けて公園へと目をやった。
あの人は…………いない。
今日も来るかな?
来てほしいな…。
朝食もそこそこに、彼女は窓の前を離れようとしなかった。
お世話係が、私に笑顔が戻ったと父親に報告していた。
私、笑っているんだ。
あの人のこと思ってると、忘れていた笑顔が手に入るんだ。
彼女は、テーブルの上にある花瓶に飾ってあった薔薇を一輪手に取り、窓際の椅子に座り、あの人を待つ至福の時間を味わっていた。
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