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タカとシュン君(という名の俺)は、生まれる前からの幼なじみ。というか、結構な家系を遡って関わりがあるらしい。父さんに依ると、じいさんの大戦友で、じいさんに依るとそのまたじいさんとは黒船に乗り込む計画をした仲だと言う。どんな仲だよソレ。笑っちまう。 で、今この世代に到って告白を申し込む仲というわけだ。過去の世代になかったと信じたい。 「シュン君さぁ。俺のことどう思ってる?」 「……その聞き方ズリィと思ってる。あと、肩肘突いて、ポッキー食いながら言うことじゃないと思ってる」 「だよねー」 にんまり。満面の笑み。タカは、中肉中背で、少し髪が長くて、んで普通の顔立ちをしている。決して驚くようなイケメンでも、美少年でもない。ランクで言えば中の上から上の下。だから余計にゲイだと信じられない。上手くやれば女みつかるよお前。 「でー……なに、いつから」 開けっ広げにゲイだとタカ言うから、どうせだし、なんかいろいろ突っ込んでみようか。 「ん? なにがさ」 「ほら、その、ホモってやつ」 「あぁ! 13歳」 俺は思わずポッキーの砕けたのを吹き出した。「きったね」とか言われたけど、仕方ないだろ。妙にリアルな数字なんだから。
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