地獄島

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「パラダイスとはまた違う気がするけどね」 春也が笑いながら翔太に言う。 「だって、青い海!白い砂浜!んでもって金持ち春也くんのデカイ別荘やろ?もうパラダイスやで~」 翔太は両手を合わせて満面の幸せそうな笑顔を覗かせている。 春也は翔太の褒め言葉を聞いてもあまり嬉しそうにしていない。 ──…これが金持ちの余裕ってか。 それとも自分が金持ちでいるのがイヤなのか。 「ホント翔太ってガキっぽいな」 「それは時ちゃんだって同じや」 翔太が一指し指を立てて、時風を見る。 「俺はガキじゃねぇ」 「どこがやねん。強がって大人ぶって?でも実は人一倍人見知りだったり、寂しがり屋だったりする。これが時ちゃんやで」 「…はいはい。そーですね」 「あ~、またそうやって不機嫌になる~…。そこも時ちゃんのガキっぽい一面の1つなんやで」
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