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部屋に入ると俺はベッドにダイブした。
部屋にはベッドが1つとシャワールームがついて、狭いけど案外いい部屋やと思う。
秀樹は今すぐ帰りたそうな顔やったなぁ。
不気味なのは確かにそうやけど、血の痕なんて気にせぇへんかったら普通の別荘やんか。
昔に殺人があったにしろ昔は昔。今は今やで。
俺がそんなことを考えてたらドアをノックする音が聞こえた。
「翔太、いるか?」
ドアの向こうから聞こえる声は秀樹のものやった。
「おるでー。鍵開いてるから入れよ」
そう言うと秀樹はドアを開けて部屋の中に入った。
「どうしたんや?」
「なぁ…、翔太。お前、俺のこと嫌ってる?」
「…っは?何や?いきなり…」
「わかってるよ。みんなが冗談なのは。わかってるんだ。でもよ、不安なんだよ。本気でこいつらはこう思ってるんじゃないかって」
「…何の話や?」
「俺…お前らの冗談がよ…笑い声が怖いんだよ」
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