夏休み

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「なぁにやってんや?」 後ろから何者かが時風と秀樹に抱きついてきた。 ――俺が知っている中で関西弁を使っているのはただ1人…。 「「翔太…。あっついから離れろ」」 見事に時風と秀樹の声がハモった。 「んなハモらせて言わんでもいいやん」 こいつ、清水翔太は中1の冬に大阪から転校して来た。 いつ見てもニコニコしている奴。 「そうや、2人とも成績はどうやった?」 「俺はいつもながら天才的な成績だぜぃ」 秀樹が自分の胸をドンと叩いてアピールするが、 「今回も2ばっかやったんやな」 と翔太にあっさり見透かされてしまっていた。 「時ちゃんは?念願のオール5いけたか?」 時風は翔太の言葉に肩をすくめて首を左右に振った。 「アカンかったんかー…。残念やなぁ。いやな、俺もオール3でさぁ」
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